2016.12.07     カテゴリ:  九州 

   軍艦島・その5【九州編】




軍艦島に来たときは、東側から近づいて、そこにあったドルフィン桟橋から上陸した。


そして上陸しての見学が終わり、船に乗ってそのまま帰るのかと思ったら……





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今度はこちら……西側(外海側)に回って、海上から島を見せてくれます。
ゆっくり移動していく船……ガイドさんの説明が聞こえてきます。



しかも……

最初は、船の右舷側を島の方に向けて移動し、
端っこまで行くと、Uターンして今度は左舷を島に向けて、また同じ説明をしてくれます。

なので、船の左右どちらに乗っても、ちゃんと島を見ながら説明を聞くことができます。
ホント丁寧……ちょっと感心しました。



それでは、見ていきましょう。



……










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う~~む……見れば見るほど、堂々とした佇まいだ。


ところで……ここまでくると、一つ面白い事が分かる。

こちら側は外海側……つまり、より強い波の影響のあるエリアに、社宅がたくさん建てられている。
この反対側……日本に向いている、比較的、波の影響が弱いエリアに炭鉱設備がある。

つまり……
安全な方に、炭鉱設備。
危険な方に、住宅などの生活エリア。

まさに、炭鉱ありきという、現実的……且つ、シビアな考え方が垣間見える。










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たくさんの材木が……

コンクリート造の建物は残っているけど、大半の木造建築物は、長年の風雨により倒壊している。











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ベランダの手摺……木製だったんだな……

寄りかかると、バキッって折れそうだ。










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小高いところに、ポツンと建っているのを見つけた。










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ここが『端島神社』だ。
木造の拝殿は、もう全壊していて無いが、この本殿だけが残っている。

一見、小さく見えるが、結構大きい……高さは、約4.5mもある。



そう……この軍艦島、たくさんの建物があって、それぞれ○○号棟と名前が付いているが、

実は、この『端島神社』こそが 『1号棟』 なのだ。


常に危険と隣り合わせの鉱員たち……家で待つ家族……
ここの島民にとって、安全祈願と慰霊の場所である神社を『1号棟』とする気持ちが、よくわかるような気がする。










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軍艦島の端まで来た。




ん?……








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壊れた護岸を補修してある……

沖にポツンとある島……しかも、テトラポッドのような消波ブロックは、ほとんど無い。
荒れる海……高い波……護岸の負担は相当なものなんだろう。







ここから見える建物……



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左下……壁に少し薄い緑色が残っているのが『69号棟 端島病院』
その右横……小さくて白い建物が『68号棟 隔離病棟』
そして、右上の大きい建物が『65号棟 鉱員社宅』


この狭い島……伝染病がとても怖い存在だったと思う。
病気が広まると、島の機能がストップする恐れがある。

戦前は、汚水処理などの衛生面が悪く、赤痢などの伝染病患者が、この『68号棟 隔離病棟』に収容されていたりしたらしい。








少し、アップで見てみる。



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1958年(昭和33年)建設の『69号棟 端島病院』

外壁が、薄い緑色をしていたのがわかる。
これは、樹木などの『緑』が少ないこの島に、少しでも『緑』を……という思いからだそうだ。


島内唯一の病院。
たくさんの人が、ここで亡くなっていったことだろう……










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1945年(昭和20年)建設の『65号棟 鉱員社宅』だ。
全部で317戸……軍艦島の中で最大の社宅。

10階……屋上には保育園(幼稚園?)があり、最盛期には、220人を超える園児がいたらしい。


……



そして、この軍艦島……なんと、家賃や電気・ガス・水道代などは全て無料(会社負担)だった。
普段の生活費で掛かるのは、食費ぐらい。

そこへ持ってきて、過酷な労働に見合った高収入……
なので生活自体は、非常に裕福だったとのことだ。


1950年代後半の『三種の神器』の全国普及率。
・白黒テレビ……10%未満
・電気洗濯機……約20%
・電気冷蔵庫……3%未満

なのに、ここ軍艦島では、ほぼ100%!……ほとんどの家庭に、この『三種の神器』が普及していたらしい。



もう、何から何まで特殊な島だ。




……










軍艦島クルーズ……見学の行程は、どうやらここまでらしい。



お別れの時が近付いてきた……











軍艦島……次回、最終回です。

ありがとうございました。


プロフィール

WILD BOOKERS

Author:WILD BOOKERS
富山県在住。
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