2016.09.03     カテゴリ:  ブラックジャック 

   母……息子……そして決意




本が好きだ。


小説ならミステリー、漫画なら昔の物が好きかな……



……






ここに一冊の本がある。







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手塚治虫の名作『ブラックジャック』です。

『ブラックジャック』
高額な報酬と引き換えに、数々の難病を治していく、無免許の天才外科医。


内容は、ただ単純に病気を治すというだけではありませんで、

命……生きるということはどういうことなのか……死とは、いったい……
医療・倫理……様々なものを読者に投げかけてきます。



子供から大人まで皆、楽しむ事が出来る漫画だと思います。





いい話がたくさんあります。

その中でも、特に好きな話を今回、紹介させていただきたいと思います。

内容をかなり端折っておりますので、話に唐突感があるかと思いますが、
そのへんは御了承下さいますようお願い申し上げます。





それでは、スタートします。






題名は……




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あるところに、



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おばあちゃんと、










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その、息子夫婦が住んでいました。







その、おばあちゃんなんですが、




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家事や留守番などをしたことに対して、ことあるごとにお金を要求してきます。











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当然、嫁は納得がいきません。

こんな感じで家庭内はギスギスしていき……












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やがてケンカになってしまったり。



息子夫婦は不思議に思います……何故、そんなにお金を欲しがるのか……

調べてみると、銀行にお金を貯めているわけでもないようでした。




そこで、さらに不可解なことが……嫁が言うには、おばあちゃんは、毎月どこかへ出かけているらしいのです。










何かあやしい……そう思った息子は、




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ある日、外出したおばあちゃんのあとをつけていきます。

すると行った先には、とある洋館が……



躊躇することなく、入っていくおばあちゃん。












実は、この息子……

赤ん坊の時、ほとんど生きのびられない難病にかかったのです。




母親(おばあちゃん)は、なんとしてでも息子を助けたい!……その思いで、この病院の甚大先生にお願いすると、

「助かるにはこれだけかかる」……と言われた金額がなんと……







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『千二百万円!!!』

母親(おばあちゃん)は 「一生かかってもお支払いします」と約束し、その結果……息子の命は助かったのでした。




しかし……

そこから支払いが、母親(おばあちゃん)に重くのしかかります。

身の回りの物を全て売り払い、貯金も全て支払いに回したのですが、
それでも、五百万円ほど足りませんでした。










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それからというもの、来る日も来る日も来る日も……働いて働いて働いて……


やがて甚大先生も亡くなり……
そこの奥様が、「甚大も亡くなったことですし、お支払いの方はもう結構ですから」というのですが、

母親(おばあちゃん)は、「な…なんてことおっしゃるの!!…(中略)…絶対に全部お支払いしますから」と言って、頑として聞き入れません。







そして、息子が、おばあちゃんのあとをつけてきたこの日……






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この日こそが、最後の支払日だったのです!

長年の支払いがやっと終わり、ホッとするおばあちゃん。









その時、息子は、


奥様と、おばあちゃんとの会話……

そして、たまたまここを訪問し、このいきさつを聞いていたブラックジャックと奥様の会話……




それらの会話を陰で聞き……そこで初めて自分の境遇を知ったのです!!!




自分の命を助けてくれた母親。

その代償(支払い)に追われた人生だった母親。

息子夫婦に嫌われようが……気を遣わせまいと、そんなことを、おくびにも出さなかった母親。










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溢れ出す想い……ほとばしる想い……

支払いが終わり、この家を後にした母親(おばあちゃん)を、息子は涙を流しながら追いかけます。



「おかあさぁん!………………おかあさん!! ぼくのおかあさん……」





懸命に走る息子……








しかし、追いかけて行った息子が見た光景は!!!







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道端に倒れている母親の姿でした。

母親に駆け寄る息子!







そこに、甚大先生宅を訪れていたブラックジャックも駆けつけ……




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おばあちゃん……最後の支払いが終わり気が緩んだのか、脳溢血で倒れたのです。



このまま、何も伝えれずに死に別れになってしまうのか!

息子の胸に湧き上がる想い……



「先生、お願いします……お願いします……」 ブラックジャックに助けを乞う息子。





ブラックジャックの返答は……

「なおる見こみは少ない、90パーセント命の保証はない……だが、もし助かったら 三千万円 いただくが……」




金額に驚く息子……

しかし、息子は即答します。






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「一生かかっても、どんなことをしても払います!……きっと払いますとも!」






それを聞いたブラックジャックが言った、この物語最後のセリフが……









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「それを聞きたかった」 ……もう、このセリフが抜群に効いてます!

というか、このセリフなしでは、この物語が成立しないくらいです。




息子のために生きてきた母親…………その想いを受けて決断する息子。

そう……ブラックジャックは、息子のその決意が聞きたかったのでしょう。




……












ブラックジャックも、自身の母親に対して相当な想いがあります。
(母親については、他の話にいろいろ出てきます)

その、母親という存在に対する強い想いがあるからこその、この最後のセリフだと思います。





他の話の中に、ブラックジャックのこういうセリフがあります。









「私なら母親の値段は百億円つけたって安いもんだがね」









ありがとうございました。


プロフィール

WILD BOOKERS

Author:WILD BOOKERS
富山県在住。
カメラと酒とミステリー、
ときどきロードバイクという
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